第1章


行き交う人々、その人物は人々の間を縫うように歩いていく。

いつもと違った場所、ゆっくりとした足取りで階段を下りていく。

折り返しの途中で手すりに掴まりながら下を覗くと、薄暗い廊下が見えた。

そして、更に奥を覗くと昼間にも関わらず真っ暗な闇が広がっていた。

ごくり、と思わず喉を鳴らす。

「な、なんでこんな所で授業やんなきゃならないのよ〜」

その人物は今にも泣きそうな声で呟くのであった。


NOVEL TOP  next≫